番町喜楽会第169回例会を開催

 

23名が参加、「風光る」と「菫」を詠む

而云さん「凧揚げ」で7点のトップ

番町喜楽会は、令和2年2月例会(通算169回)を2月1日(土)午後6時から、「風光る」と「菫」を兼題に九段下の千代田区立九段生涯学習館で開いた。投句者は23名で、投句数113句。投句5句・選句6句で句会を進めた結果、今泉而云さんの雑詠「凧揚げて少年の夢老いの夢」が7点でトップに輝いた。二席は玉田春陽子さんの「立ち飲みの肘ぶつかって二月かな」の6点句。次いで嵐田双歩さんの「風光るカヌーのくぐる聖橋」、金田青水さんの「風光る前垂替へし笠地蔵」、斉山満智さんの「風光る産着の中の小さき手」、谷川水馬さんの「風光る梨の新芽の力瘤」の5点句4句が続いた。以下、4点3句、3点6句、2点13句、1点37句となった。また、中沢豆乳さん(日経俳句会会長)が入会し今回から出席、歓迎の拍手を受けた。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「風光る」

風光るカヌーのくぐる聖橋             嵐田 双歩

風光る前垂替へし笠地蔵              金田 青水

風光る産着の中の小さき手             斉山 満智

風光る梨の新芽の力瘤               谷川 水馬

タラップを降りて離島の風光る           廣田 可升

「菫」

いにしへのいくさのにはのしろすみれ        大澤 水牛

菫咲き歩き始めた一歳児              嵐田 双歩

念願の墓仕舞終え花菫               田中 白山

かたまつてゐねばさみしき菫花              玉田春陽子

「雑詠」

凧揚げて少年の夢老いの夢             今泉 而云

立ち飲みの肘ぶつかって二月かな          玉田春陽子

鉄屑の匂ひ春めく町工場              廣田 可升

ギャー泣きの妹を背に鬼に豆            須藤 光迷

鳥雲にサーカスの子ら転校す            谷川 水馬

土手道に瀬音聞こゆる春隣             中村 迷哲

《参加者》【出席16人】嵐田双歩、池内的中、今泉而云、大澤水牛、金田青水、斉山満智、須藤光迷、高井百子、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、中沢豆乳、中村迷哲、前島幻水。【投句参加7人】大下綾子、澤井二堂、塩田命水、野田冷峰、廣田可升、星川水兎、山口斗詩子。(報告・谷川水馬)

 

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