日本記者倶楽部に三句会、書の会、旧友ら42人が集う
3月17日に急逝した高瀬大虫(忠重)さんを偲ぶ集いが5月14日(月)の夕刻、東京・日比谷の日本プレスセンターで開催された。俳句振興NPO法人双牛舎、日経俳句会、番町喜楽会、三四郎句会のメンバーと、日経書の会や古い友人など42人が参集した。
開会の挨拶は、双牛舎代表の大澤水牛(水紀雄)さん。平成20年4月の村田英尾先生の墓参・桜狩吟行で、大虫さんが詠んだ「幻や花の根もとの手負武者」の一句を披露するなどして「俳人大虫」を語った。献杯の音頭をとった俳句会長老、高石昌魚(昌弘)先生も「手負武者」の句に感心した想い出を語り「ご遺影のようにいつも優しく微笑んでおられた。(句会での)あの素晴らしい句評をいつまでも伺いたかった。心から残念に思っています」と、杯を捧げた。
大学病院の外来病棟で大虫さんと出会い、俳句会に誘った今泉而云(恂之介)さんは、東大在職中の大虫さんが「大学紛争の学生を助けていた」とヒューマンな一面を明かした。
日経書の会指導の守田恵美子先生は、筆を持たない時にはグラスを交わした飲み仲間。偲ぶ会が「最後のお別れ」になってしまうので「今日と言う日が来なければいい」と思っていた、と心情を明かした。大虫さんのネパール研究を知る山岳ガイドの稲村道子さんは、「日本・ネパール協会では、大虫さん急逝に大ショックを受けています」などと語った。
会場には、守田恵美子先生揮毫の「偲ぶ会」の横断幕が張られ、その下のテーブルには昨年6月の「俳句館旗揚げ式」で撮影された大虫さんの笑顔を嵐田双歩さんがパネルに仕上げてくれた遺影と、大虫さんの絶筆の色紙が飾られた。その横には、書の会のメンバーが行きつけの中華料理店から届けられた生花が添えられた。参会者は遺影の前に献花し、色紙に署名した。
【高瀬大虫さんを偲ぶ会出席者】(双牛舎)大澤水牛、今泉而云、(日経俳句会・番町喜楽会・三四郎句会)嵐田双歩、池村実千代、植村博明、大平睦子、岡田鷹洋、金田青水、久保田操、澤井二堂、杉山三薬、鈴木好夫、高石昌魚、堤てる夫、徳永木葉、中村哲、野田冷峰、流合研士郎、廣上正市、藤野十三妹、星川水兎、水口弥生、向井ゆり、池内的中、須藤光迷、斉山満智、高井百子、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、前島幻水、山口斗詩子、竹居照芳、(日経書の会)守田恵美子、市岡揚一郎、風戸周子、工藤静舟、久保道子、行木虹聲、横須賀久江、吉松絵里、(友人)稲村道子。 (報告 日経俳句会幹事長堤てる夫)