最高が4点で5句、次席3点も5句で白熱
廣田河升さんが初参加
酔吟会は5月12日(土)、東京内神田・鎌倉橋交差点傍の日経広告研究所会議室で、今年3回目の例会(通算第134回)を開催した。兼題は「夏」と「柏餅」。出席14人、投句参加5人で投句総数は94句と大賑わい。またこの日から、番町喜楽会で活躍する廣田可升さんが入会。手慣れたところを見せた。
6句選句で句会を進めた結果、最高点は片野涸魚さんの「柏餅シリアの子等を思ひけり」、今泉而云さんの「祖父またも苦学を話す柏餅」、大平睦子さんの「黄ばみ見ゆ思い出深し夏衣」、大澤水牛さんの「夏来たる揖保三輪島原小豆島」、嵐田双歩さんの「真っ先に太陽描いて図画の夏」の5句が並んだ。次点の3点句は、谷川水馬さんの「気っ風よし妻の大振り柏餅」、徳永木葉さんの「今年また夫婦二人の柏餅」、髙井百子さんの「夏が来た皿いっぱいの生野菜」のほか雑詠2句を加え合計5句だった。以下、2点18句、1点27句となった。兼題別の高得点句(3点以上)は次の通り。
「夏」
夏来たる揖保三輪島原小豆島 大澤 水牛
黄ばみ見ゆ思い出深し夏衣 大平 睦子
真っ先に太陽描いて図画の夏 嵐田 双歩
「柏餅」
柏餅シリアの子等を思ひけり 片野 涸魚
祖父またも苦学を話す柏餅 今泉 而云
気っ風良し妻の大ぶり柏餅 谷川 水馬
今年また夫婦二人の柏餅 徳永 木葉
「雑詠」
嫁がざる叔母とままごと桐の花 星川 水兎
谷根千のへび路ねこ道青すだれ 野田 冷峰
夏が来た皿いっぱいの生野菜 高井 百子
【参加者】(出席)嵐田双歩、今泉而云、大澤水牛、大沢反平、大平睦子、片野涸魚、須藤光迷、高井百子、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、野田冷峰、廣田可升(投句参加)、岡田臣弘、久保田操、澤井二堂、藤野十三妹、星川水兎 (まとめ:高井百子)