15人集まり初句会
嵐田双歩、工藤静舟両氏が新加入
平成30年の酔吟会は1月13日(土)の昼下がり、東京内神田・鎌倉橋交差点傍の日経広告研究所会議室で、本年初句会(通算第132回例会)を開催した。兼題は「雪(ゆき)」「海鼠(なまこ)」で5句投句。出席15人、投句参加3人、投句総数89句と大賑わい。5句選句の結果、玉田春陽子さんの「雪の原墨一条の信濃川」が6点で最高だった。次席は今泉而云さんの「地吹雪や息絶え絶えにバス来る」と、谷川水馬さんの「おほらかな妻の七草六日粥」の5点2句。三席は嵐田双歩さんの「一里一尺雪深めゆく北信濃」の4点句。新年を機に新規参加の双歩さんは4点句で悠々のデビュー。日経の相撲記者で活躍した工藤静舟(本名憲雄、元論説・編集委員)さんも3点句で手慣れたところを見せた。
以下3点は7句、2点11句、1点は26句。兼題別の高点句(三点以上)は次の通り。
「雪」
雪の原墨一条の信濃川 玉田春陽子
地吹雪や息絶え絶えにバス来る 今泉 而云
おほらかな妻の七草六日粥 谷川 水馬
一里一尺雪深めゆく北信濃 嵐田 双歩
吹雪く日は小豆ことこと塩を振る 工藤 静舟
雪起こし屋号の並ぶ漁師町 徳永 木葉
「海鼠」
引潮の浜にごろ寝の海鼠哉 久保田 操
ふるさとの海鼠欲しさに納税す 谷川 水馬
「雑詠」
くえ鍋や妻に勧める眼の周り 谷川 水馬
地に伏して月に打たるる寒鴉 藤野十三妹
成人式さはさりながら振袖禍 藤野十三妹
参加者(出席)今泉而云、大澤水牛、大沢反平、大平睦子、岡田臣弘、片野涸魚、工藤静舟、久保田操、須藤光迷、高井百子、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、野田冷峰(投句参加)嵐田双歩、藤野十三妹、星川水兎。
(まとめ:堤てる夫)