番町喜楽会第146回例会

「狐火」と「湯豆腐」を詠む

水馬さん、8点句でトップ飾る

番町喜楽会は平成29年12月例会(通算146回)を12月2日(土)午後6時から九段下の割烹「味さと」で、「狐火」と「湯豆腐」を兼題に開催した。投句者は22名、投句総数105句。そのうちの18名が会場に集まり、いつものように食べかつ飲みながらの賑やかな句会を始めた。投句5句、選句6句で行った結果、谷川水馬さんの「相棒は子と同い年おでん酒」が8点でトップに輝いた。これに玉田春陽子さんの「湯豆腐や夢は大方夢のまま」、星川佳子さんの「玄関をポインセチアであたためり」の6点句が続いた。以下、5点が2句、4点2句、3点10句、2点18句、1点24句と続いた。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「狐火」

狐火に寄り添うほどの孤独かな     齊山 満智

狐火や北國街道山に入る        高井 百子

狐火のふらとあらはる登り窯      廣田 可升

狐火や母の記憶の手の温み       前島 幻水

「湯豆腐」

湯豆腐や夢は大方夢のまま       玉田春陽子

湯豆腐や葱は嫌ひと言ふ男       須藤 光迷

好物は湯豆腐ですと婿候補       齊山 満智

湯豆腐やかつて諍ひありし仲      廣田 可升

来ぬ人や湯豆腐つひに暴れだす     大澤 水牛

湯豆腐や密談めきし隅の客       玉田春陽子

湯豆腐の踊れば止まる愚痴話      徳永 正裕

「雑詠」

相棒は子と同い年おでん酒       谷川 水馬

玄関をポインセチアであたためり    星川 水兎

牡蠣打ちの女の尻の並びをり      田中 白山

ぼやき節ご破算にして日記買ふ     谷川 水馬

ジーパンの二本干されて冬の空     中村 哲

瘡蓋のごと年重ね暮れてゆく      廣田 可升

《参加者》【出席18人】嵐田双歩、今泉而云、大澤水牛、齊山満智、塩田命水、須藤光迷、高井百子、高瀬大虫、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永正裕、中村哲、野田冷峰、廣田可升、星川水兎、前島幻水。【投句参加4人】池内的中、大下綾子、澤井二堂、山口斗詩子。 (報告・谷川水馬)

 

 

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