大型連休の谷間、参加19人で「立夏」「祭」
池内健治さんが入会
番町喜楽会の平成28年5月の例会(通算第127回)は、2日(月)午後6時半から九段下の千代田区立生涯学習館で開催された。日中の気温は21℃を超え、兼題の「立夏」まで三日を残して早くも初夏の陽気。もうひとつの兼題は「祭」で、こちらは三社祭まであと10日というところ。大型連休の谷間という日程もなんのその、16人が出席、3人が投句参加した。また、高井百子会長のかつての職場、産能大学の同僚教授池内健治さんが入会した。
句会は投句5句、選句6句で行った。最高は8点で、廣田可升さんの色気があり元気いっぱいの句「負けん気の後ろ姿や祭髪」、次席は6点で田中白山さんの健康への祈りの籠った句「退院のあとの外来更衣」、三席は5点で高瀬大虫さんの爽快な夏の到来を告げる「薄掛けの目覚め心地や今朝の夏」だった。以下、4点が「頼もしや親父こえたる祭足袋 春陽子」など3句、3点が「朝バスの窓より入れる立夏風 正裕」など7句。2点11句、1点が33句だった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。
「立夏」
薄掛けの目覚め心地や今朝の夏 高瀬 大虫
樹海から立夏の空の見え隠れ 嵐田 双歩
夏立つや小便小僧反り返る 谷川 水馬
夏来る噴煙への字浅間山 玉田春陽子
朝バスの窓より入れる立夏風 徳永 正裕
赤ワイン少し冷やして夏来る 徳永 正裕
「祭」
負けん気の後ろ姿や祭髪 廣田 可升
頼もしや親父こえたる祭足袋 玉田春陽子
婦人部のありて祭のつつがなし 星川 佳子
祭り後恋の後にも似たりけり 斉山 満智
「雑詠」
退院のあとの外来更衣 田中 白山
卯の花や旧家の蔵に喫茶店 玉田春陽子
湯の町の川を跨げり鯉幟 須藤 光迷
参加者
(出席)嵐田双歩、井上啓一、池内健治、今泉而云、大澤水牛、須藤光迷、高井百子、高瀬大虫、田中白山、玉田春陽子、堤てる夫、徳永正裕、野田冷峰、廣田可升、星川佳子、前島厳水 (投句参加)斉山満智、谷川水馬、山口斗詩子
(選句参加)大下綾子
(報告 須藤光迷)