第125回番町喜楽会例会を開催

 

「春雨」と「蝶」を詠む

齊山弥生さん加入、出席18人の大盛況

 

番町喜楽会の平成28年3月例会(通算百125回)は、3月7日(月)午後6時半から、「春雨」と「蝶」を兼題として九段下の千代田区立生涯学習館で開催された。朝方から降っていた雨が、夕方にはやみ風も温かくなって、春を感じさせる陽気となった。高井百子会長の友人、齊山弥生さんが初参加、出席者は18人と会場となった会議室はギシギシの状態。

投句5句、選句6句の結果、野田冷峰さんの「石仏もくちびるゆるむ春の雨」が8点を獲得して首位に。玉田春陽子さんの「採れたての春を並べて朝の市」が7点で次席、谷川水馬さんの「春雨や小三治聴きて肘枕」と広田可升さんの「蝶ひらりあの日の嘘ももう時効」の2句が5点で三席に並んだ。以下、4点が5句、3点が6句と高点句が15句の大賑わい、2点は11句、1点は33句だった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

『春雨』

石仏もくちびるゆるむ春の雨    野田 冷峰

春雨や小三治聴きて肘枕      谷川 水馬

春の雨干されしままのレオタード  徳永 正裕

春雨にゆるりほころぶ紫木蓮    大澤 水牛

ジーンズの藍よみがへる春の雨   大下 綾子

春雨や千年楠を傘として      徳永 正裕

春雨のまあるく服にとまりけり   星川 佳子

『蝶』

蝶ひらりあの日の嘘ももう時効   広田 可升

蝶来たる今日は何着て行こうかな  今泉 而雲

向き合ふて道を譲らぬ小蝶かな   谷川 水馬

初蝶やナプキン立ててテラス席   玉田春陽子

初蝶の空の青さに溶けにけり    前島 厳水

『雑詠』

採れたての春を並べて朝の市    玉田春陽子

たらの芽の苦みたしかに朝の粥   山口斗詩子

笹やぶに節の決まらぬ初音かな   谷川 水馬

 

<参加者>(出席)嵐田双歩、今泉而雲、大澤水牛、大下綾子、齊山弥生、須藤光迷、高井百子、高瀬大虫、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永正裕、野田冷峰、広田可升、星川佳子、前島厳水、横山恭子(投句参加)井上啓一、山口斗詩子

(まとめ 須藤光迷)

 

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