「木の葉髪」と「文化の日」を詠む
酔吟会の平成27年11月例会(通算119回)が11月14日(土)午後1時から千代田区内神田の日経広告研究所会議室(MIFビル)で開かれた。12人が出席、6人が投句参加、投句総数は86句だった。
兼題は「木の葉髪」と「文化の日」。7句選句で句会を行ったところ票が極端に割れ、最高点が5点で、玉田春陽子さんの「まだ恋の一つや二つ木の葉髪」という句だけ。次席は4点句が無く、3点句がずらずらと8句もひしめき合う「団栗の背比べ句会」の様相を呈した。兼題が二題とも難しかったせいとの意見もあったが、「木の葉髪」など中々の句があり、「やはり実力伯仲のせいだ」という自画自賛的結論に落ち着いた。以下、2点13句、1点が27句で、総投句数の6割近くに点が入る結果となり、やはり実力接近が証明されたようである。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。
「木の葉髪」
まだ恋の一つや二つ木の葉髪 玉田春陽子
つむじ見ゆ小さき妻の木の葉髪 大澤 水牛
これやこのこんがらがるも木の葉髪 今泉 而云
五人の子育てし母や木の葉髪 徳永 正裕
木の葉髪銀座トラヤでニューハット 澤井 二堂
わだかまり日に日に解けて木の葉髪 高井 百子
「文化の日」
路地裏に声一つなき文化の日 久保田 操
「雑詠」
沖合の雲の重さや冬初め 大沢 反平
連山に秋日果てゆく辰野の湯 久保田 操
参加者(出席)今泉而云、大澤水牛、大沢反平、大平睦子、岡田臣弘、片野涸魚、澤井二堂、高井百子、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、野田冷峰。(投句参加)大石柏人、久保田操、徳永正裕、藤野十三妹、藤村詠悟、星川佳子。 (まとめ・大澤水牛)