番町喜楽会は5月11日(月)午後6時半から千代田区九段下の生涯学習館会議室で第116回例会を開いた。兼題は「浴衣」と「新樹」で、投句5句選句6句で句会を行った結果、最高点は7点で星川佳子さんの「潮騒を遠くきく夜の浴衣かな」の一句だった。次席の6点は高瀬大虫さんの「パナマ帽つまみ会釈の白絣」。三席は4点で「肩車して鯉幟つかませり 光迷」「古民家を描く人に降る桐の花 光迷」「城壁の狭間くぐるや新樹光 春陽子」「子等の声新樹のなかの秘密基地 冷峰」「初浴衣見返り美人のポーズして 斗詩子」の5句が並んだ。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。
「浴衣」
潮騒を遠くきく夜の浴衣かな 星川 佳子
初浴衣見返り美人のポーズして 山口斗詩子
湯の町に異国の言葉宿浴衣 嵐田 双歩
新しき浴衣地裁ちぬざっくりと 岩沢 克恵
殻破ってみたき夜あり初浴衣 廣田 可升
「新樹」
城壁の狭間くぐるや新樹光 玉田春陽子
子等の声新樹のなかの秘密基地 野田 冷峰
吹き渡る新樹の風や千枚田 谷川 水馬
新樹揺れ郵便バイク走り来る 徳永 正裕
「雑詠」
パナマ帽つまみ会釈の白絣 高瀬 大虫
肩車して鯉幟つかませり 須藤 光迷
古民家を描く人に降る桐の花 須藤 光迷
薫風やローカル線の新車両 堤 てる夫
(まとめ 大澤水牛)