番町喜楽会第114回例会

番町喜楽会は3月2日(月)午後6時半、千代田区九段下の区立生涯学習館で平成27年第3回例会(通算114回)を開催した。兼題は「春灯(しゅんとう・はるともし)」「蛤(はまぐり)」で、出席15人に投句参加3人を加えた18人の作品90句が集まった。6句選句の結果、最高は5点で玉田春陽子さんの「焼蛤やロック流るる魚市場」と、前島巌水さんの「春の燈や媼翁は赤ワイン」の2句が並んだ。次席4点は嵐田双歩さんの「春灯し津軽優しき訛りかな」と、春陽子さんの「薄き闇まとふ盛り塩春灯」、廣田可升さんの「親になる子と酌み交はす春灯下」の3句。続く3点は10句を数え、以下2点15句、1点28句という結果になった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「春灯」

春の燈や媼翁は赤ワイン      前島 巌水

春ともし津軽優しき訛りかな    嵐田 双歩

薄き闇まとふ盛り塩春灯      玉田春陽子

親になる子と酌み交はす春灯下   廣田 可升

小流れの春の灯おとす家二軒    須藤 光迷

山間の夕餉の煙春灯し       高井 百子

瀬戸内の港港の春灯        田中 白山

春灯や入るの下がるの京の路地   玉田春陽子

春灯下女医に麻酔をうたれけり   徳永 正裕

「蛤」

焼き蛤やロック流るる魚市場    玉田春陽子

パエリヤのうえで蛤呵々大笑    高瀬 大虫

焼き蛤や一期一会の相の席     玉田春陽子

蛤の殻つるつると君想ふ      野田 冷峰

「雑詠」

こころもち開け気味に描く雛の口  須藤 光迷

筆を置くアンモナイトや春の月   星川 佳子

参加者(出席)井上啓一、今泉而雲、大澤水牛、須藤光迷、高井百子、高瀬大虫、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永正裕、野田冷蜂、廣田可升、星川佳子、前島巌水、山口斗詩子(投句参加)嵐田双歩、岩沢克恵、山口斗詩子 (まとめ・堤てる夫)

 

 

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