日経俳句会酔吟会は1月17日(土)午後1時から千代田区内神田の日経広告研究所会議室で平成27年第1回例会(通算114回)を開催した。快晴だが北西の風がやや強く、かなり冷え込む一日だった。出席者14名、投句参加2名。
兼題は「冬の月」と「七草粥」で、投句5句、選句6句で句会を行った。選句結果は最高点が5点で徳永正裕さんの「七日粥忘れし妻のあつけらかん」と玉田春陽子さんの「寒月や武甲を削る音やまず」の2句だった。次席4点はやはり春陽子さんの「七日粥身に沁む酔のうすれ際」、三席3点は「成人の当世娘花魁風 十三妹」「死者眠る御嶽山や冬の月 涸魚」「上州は風棲む国よ寒の月 春陽子」「姑に小さく切りし雑煮餅 佳子」の4句が並んだ。以下、2点が13句、1点が30句も出た。兼題別3点以上の句は次の通り。
「冬の月」
寒月や武甲を削る音やまず 玉田春陽子
上州は風棲む国よ寒の月 玉田春陽子
死者眠る御嶽山や冬の月 片野 涸魚
「七草粥」
七日粥忘れし妻のあつけらかん 徳永 正裕
七日粥身に沁む酔のうすれ際 玉田春陽子
「雑詠」
成人の当世娘花魁風 藤野十三妹
姑に小さく切りし雑煮餅 星川 佳子
【参加者】(出席)今泉恂之介、大澤水牛、大沢反平、大平睦子、岡田臣弘、片野涸魚、久保田操、高井百子、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永正裕、藤村詠悟、星川佳子、(投句参加)澤井二堂、藤野十三妹。
(まとめ 大澤水牛)