番町喜楽会は9月1日(月)午後6時半、千代田区九段の区立生涯学習館4階会議室で9月例会(通算108回)を開いた。兼題は「二百十日(にひゃくとおか、厄日も可)」「柿(かき)」。出席者13人、投句参加3人、投句総数80句、6句選句で句会を行った。
その結果、最高は5点で、須藤光迷さんの「伊那谷を跨ぎ揺るがぬ天の川」、星川佳子さんの「サーカスのテント波打つ厄日かな」、山口斗詩子さんの「事多き一日終えて柿をむく」の3句が並んだ。続く4点は4句、3点が2句で、結局3点以上獲得の高点句が9句しかなく、しかも兼題句はこのうち僅か3句という珍しい結果になった。以下、2点12句、1点が28句あった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。
「二百十日」
サーカスのテント波打つ厄日かな 星川 佳子
風音に猫考える厄日かな 今泉 而雲
「柿」
事多き一日終えて柿をむく 山口斗詩子
「雑詠」
伊那谷を跨ぎ揺るがぬ天の川 須藤 光迷
キャンパスに戻りし声や葉鶏頭 岩沢 克恵
係船の一艘減りて島の秋 高瀬 大虫
魂祭往きも還りもみな手ぶら 谷川 水馬
大西日なんと我が脚長きこと 堤 てる夫
指の先天をくすぐる阿波踊 徳永 正裕
参加者(出席)今泉而雲、大澤水牛、須藤光迷、高井百子、高瀬大虫、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永正裕、野田冷峰、星川佳子、前島巌水(投句参加)岩沢克恵、高橋楓子、山口斗詩子 (まとめ・堤てる夫)