酔吟会は3月8日(土)午後1時から鎌倉橋交差点そばの日経第二別館会議室で平成26年度第2回例会(通算109回)を開いた。風はまだ冷たいがよく晴れた春の一日、久しぶりに14人が顔を揃えて大賑わい。何と言っても闘病中の吉野光久さんが元気な姿を見せてくれたことと、前回、体調を崩して途中退場した金指正風さんが気力体力回復して参加したことで、例会は大いに盛り上がった。
兼題は「目刺」「と「菜の花」。投句5句、選句6句で句会を行った結果、最高点は颯爽カムバックの吉野さんの「病躯ゆるされて春野に歩き出す」の5点句だった。次いで4点は「目刺焼く遠き昭和の夕支度 操」「菜の花を茹でたる水の青さかな 佳子」「多喜二忌や図書破らるる春の昼 光久」の3句だった。以下3点が2句、2点17句、1点が25句に上った。今回は票が分散し、2点句、1点句が非常に多いのが特徴だった。兼題別の3点以上獲得句は次の通り。
「目刺」
目刺焼く遠き昭和の夕支度 久保田 操
「菜の花」
菜の花を茹でたる水の青さかな 星川 佳子
菜の花の尽きて夕陽の駿河湾 大澤 水牛
「雑詠」
病躯ゆるされて春野に歩きだす 吉野 光久
多喜二忌や図書破らるる春の昼 吉野 光久
雛納め今年も残り三百日 大澤 水牛
【参加者】(出席)今泉恂之介、大澤水牛、大沢反平、岡田臣弘、片野涸魚、金指正風、久保田操、澤井二堂、堤てる夫、徳永正裕、野田冷峰、藤村詠悟、星川佳子、吉野光久、(投句参加)大石柏人、藤野十三妹。
(まとめ 大澤水牛)