酔吟会の平成23年度幕開け句会(通算91回)は1月22日(土)午後1時から神田鎌倉橋交差点そばの日経第二別館会議室で開かれ、12人が出席、7人が投句参加した。
出席者は今泉恂之介、大澤水牛、大沢反平、大平昭生、片野涸魚、金指正風、黒須烏幸、澤井二堂、田村舟平、徳永正裕、星川佳子、山口詩朗。投句参加は原文鶴、大石柏人、堤てる夫、野田冷峰、藤野十三妹、藤村詠悟、吉野光久。
兼題は「寒」と「白菜」、投句5句。欠席投句が非常に多かったため選句は8句とした。選句披講の結果、この日の最高点は5点で「ラグビーのやうに白菜投げ渡す 涸魚」と「金閣で雪に会ひしと旅便り 正風」の二句、次いで4点が「掛け干しの沢庵の名は寒太郎 柏人」の一句だった。以下3点が8句、2点10句、1点38句と続いた。兼題別の3点以上獲得句は次の通り。
「寒」
下駄の緒のきつく緊りて寒の入り 星川 佳子
大寒や真牡蠣のごとく神輿蔵 山口 詩朗
野良猫に説諭する妻寒の庭 大澤 水牛
「白菜」
ラグビーのやうに白菜投げ渡す 片野 涸魚
白菜の輝いてゐる道の駅 大平 昭生
「雑詠」
金閣で雪に会ひしと旅便り 金指 正風
掛け干しの沢庵の名は寒太郎 大石 柏人
持ち寄りて本の嵩増す炬燵かな 山口 詩朗
初雪や一段高き妻の声 大沢 反平
一線にサーファー乗せて冬の波 吉野 光久
一湾を大網にして鰤を追ふ 徳永 正裕