酔吟会の平成22年度第6回例会(通算90回)は、11月12日(土)午後1時から、鎌倉橋交差点そばの日経第二別館8階会議室で開かれた。暖かな小春日和となって紅葉の山に出掛ける人も多かったのか、出席者は十二人といつもより少なく、投句が四人となった。
出席者は今泉恂之介、大石柏人、大澤水牛、大沢反平、大平昭生、片野涸魚、金指正風、澤井二堂、星川佳子、藤村詠悟、山口詩朗、吉野光久の各氏。投句参加は原文鶴、黒須烏幸、野田冷峰、藤野十三妹の各氏だった。
兼題は「立冬」と「雑炊」、投句は5句、選句7句で句会を行った結果、最高点は5点で1句、次いで4点が1句。3点7句、2点15句、1点22句だった。兼題別の3点以上獲得句は次の通り。
「立冬」
立冬の午後は日当たるすべり台 今泉恂之介
大手町つんとすまして冬に入る 大澤 水牛
鳥の声少し早口冬に入る 澤井 二堂
立冬の野に双面の道祖神 藤野十三妹
「雑炊」
好き嫌ひ言はず老い来て味噌雑炊 山口 詩朗
雑炊やメリーは気っ風よき姐御 大澤 水牛
「雑詠」
田仕舞の煙の匂ふ駅舎かな 吉野 光久
穏やかな暮しいつまで障子貼る 金指 正風
冬隣り老妓の唄ふ出雲節 藤野十三妹