「月並時代千人千句集」と「俳句史百余年の誤解を解く」二部作発信

 

令和5年1月6日、NPO法人双牛舎は代表今泉恂之介(而云)著「月並時代・千人千句集」を発信開始した。

江戸末期から明治中期まで、俳諧(俳句)は大流行、武士階級はもとより上層商人から下町の長屋の大家さん、ご隠居に至るまで、五・七・五の発句作りに没頭した。今日の俳句隆盛を凌駕するような勢いだった。ところが、明治中葉、「発句」を「俳句」として「文芸の一ジャンル」にのし上げた正岡子規が、「写生」に基づく俳句づくりを唱道する過程で、それまでの俳諧の発句を「陳腐、堕落の月並調」と一刀両断に切り捨てた。富裕層の手遊びとも言える俳諧発句を「俳句」として「文学」の一角に据えた子規の功績は偉大だが、一茶以後明治中葉までの作品を全て葬り去ってしまった。子規の遺風をついだ高浜虚子以降の現代俳句界はこれを鵜呑みにして、この時期の俳句を顧みることなく埋没してしまった。これに疑念を抱いた而云さんは、この10数年、これら“月並俳句”の再発掘に取組み、「決して堕落・陳腐ではない」ことを実例を上げながら立証した。それがこの著作「月並時代千人千句集」と「千人千句集への道筋─俳句史百余年の誤解を解く」の二部作。双牛舎ブログのトップページあるいは「みんなの俳句」の左側の「目次」のタイトルをクリックすると現れる。(報告大澤水牛)

 

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