番町喜楽会は平成25年(2013年)の幕開け句会を1月7日(月)午後6時半から九段下の千代田区立生涯学習館会議室で行った。
この日の兼題は「屠蘇」と「冬の蝶」。出席14名、投句参加2名。投句5句、選句6句で句会を進めた結果、最高点は5点で星川佳子さんの「酒飲まぬ家にもありし屠蘇道具」の1句。次席4点はやはりわずか1句で笹本塘外さんの「屠蘇なめてまづは目出度き祖母の笑み」。次いで3点が7句、2点17句、1点25句だった。お屠蘇気分のせいか、選句は票が分散し、投句総数80句のうち51句に点が入るというまずはお目出度い結果になった。
3点以上獲得した句は次の通り。
「屠蘇」
酒飲まぬ家にもありし屠蘇道具 星川 佳子
屠蘇なめてまづは目出度き祖母の笑み 笹本 塘外
なみなみとお屠蘇代りの大吟醸 堤 てる夫
遥かなる三三九度や屠蘇の盃 徳永 正裕
「冬の蝶」
冬の蝶近衛連隊ありし跡 玉田春陽子
ひそやかに冬の蝶抱く溝落葉 山口斗詩子
日の当る地を這ふごとく冬の蝶 田中 白山
「雑詠」
それぞれに今年の顔や初句会 高瀬 大虫
鴇色のちりめん暖簾冬温し 星川 佳子
(出席者)井上啓一、今泉而雲、大澤水牛、笹本塘外、須藤光迷、高井百子、高瀬大虫、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、徳永正裕、野田冷峰、星川佳子、前島厳水。(投句参加)堤てる夫、前島厳水。
(まとめ 大澤水牛)