NPO法人双牛舎理事で、日経俳句会、番町喜楽会会員の山口詩朗(本名志朗)さんが、3月14日未明、入院先の病院で胆管癌のため亡くなった。72歳だった。翌15日には練馬区春日町の愛染院会館で通夜、16日正午に告別式が行われた。葬儀には親戚縁者はもとより高校大学時代の友人、俳句の仲間など200人を越える参列者が詰めかけ詩朗さんの冥福を祈った。
詩朗さんは昭和37年、早稲田大学新聞学科を卒業、日本経済新聞に入社、東京編集局政治部を振り出しにジャーナリストの道を踏み出した。福井支局長はじめ支局勤務の後、大阪社会部、東京編集局資料部長などを経て日経事業出版社常務を務めた。
俳句を本格的に始めたのは、平成8年に発足した社会部OB中心の「酔吟会」に発足メンバーとして加わって以来。その後、日経俳句会の銀鴎会に参加、精力的に句作に励み、やがて水木会の例会にも出るようになった。番町喜楽会には平成17年8月に入会した。その旺盛な作句力と鋭い観察眼、批評精神を発揮し、句会を終始リードした。平成22年12月には「ひと電車待つ間のつるべ落としかな」の作品で第6回日経俳句会賞を受賞した。