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ごあいさつ
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わたしの俳句館
NPO法人双牛舎
岡本 崇
おかもと・たかし
昭和11年(1936)3月生れ。岡山県出身、上智大学新聞学科卒、イースタン・スポーツ(株)常務。岡山藩戸田流柔術師範、三四郎句会会員。令和2年7月に84歳で死去。
揚げ船に軽ろき槌音春きざす
タグボート巨船曳き行く瀬戸おぼろ
木々の芽や妻を介護の窓開く
花ぐもり骨董店に上がりこみ
駅長の肩掠めたり初つばめ
競歩者のうしろ姿や朝ざくら
亀鳴けり町会長は十年目
合唱の声揃ひたり水芭蕉
父の日の母の喜び上手かな
一湾を
腕
かいな
に納め夜の泳ぎ
先生にオセロ教へる夏休み
結納の家つつみたる夕河鹿
スクリューの反転しぶき夏来る
木漏れ日を両手で掬ふ石清水
玄海の波も翼に
飛魚
あご
の群れ
糸とんぼ水面の雲に尾を叩き
般若面脇に休ませ祭り笛
九十九里秋は大きな波の音
字小字干菜吊るして留守ばかり
職無きを俳人と書き冬うらら
凍鶴の一本脚の充電期
茶の花や警策ひびく二打一打
神の留守少し赤字のくらしむき
流木の泡噴きそめし浜とんど